バスはさまざまな人を乗せていく。ホノルルの市バスTheBus は、庶民の足。庶民の生活が見え隠れするバスの中は興味が尽きない。
コロナ禍前の市バスの乗車収入は、総支出のわずか27%にすぎず年間$186ミリオン(約240億円)の赤字が出ていた。市バスの乗車率は10年以上下がり続けて、累積赤字は増え続けるばかり。
空港への足の市バスも、路線の見直しで19番が廃止されてもう1年半、空港へのアクセスは20番のみとなった。赤字幅を減らすために路線を減らす、そして利用客も減っていく悪循環だ。
2020年に市バス料金の値上げが予定されていたのが、コロナ禍で上げられずに延びていた。市バス料金が来月7月1日から値上げされる。値上げされるバス運賃は、現在の1回乗車が$2.75から$3.00となる。ホノルルを訪れる観光客に人気のある乗り放題の1日乗車は$5.50が$7.50に値上げとなる。
現在の燃料費の上昇を考えたら、赤字は増える一方で現在建設中の鉄道開通前にはバス路線の見直しにバス運賃の値上げがまた考えられるだろう。ニューヨークやサンフランシスコの大都市と2ケタ違うわずか90万人の人口のホノルルでは、低料金でサービスを提供することは簡単ではない。値上げされるたびに下がる乗車率、ホノルルの庶民の足であるTheBusの未来は決して明るくはない。
皮肉にも、市バス運賃の値上げが発表された今日の新聞のトップニュースは、ハワイ州の4月の税収が過去最高だと言うニュースだ。
2つのランキングに参加しています。
クリック応援よろしくお願いいたします。

にほんブログ村

アメリカ合衆国(海外生活・情報) ブログランキングへ

