今日ワイキキでひっくり返ったハワイ州旗を持った人たちの抗議デモ行進を見た人も多いだろう。ハワイ島のマウナケア山頂に巨大望遠鏡(TMT)を建設するのに反対する運動がワイキキだけでなく全国にまで広がっている。
まるでデジャブのように2015年の出来事を再現して見ているようだ。初めてではない、同じことが2度起こっている。先日のハワイ知事が、「ハワイ州全域の人々の安全を確保するため」という理由で非常事態宣言を発令したのには驚きを通り越して呆れてものが言えなかった。州当局の対応の悪さをまた露出している。
ハワイ先住民にとって聖地である4000mのマウナケア山頂に30mの巨大望遠鏡の工事を巡って問題が数年前から起こっている。ハワイの創世神話の伝承によると、マウナケアはハワイの人々の祖先であるとされている。そのマウナケアは地球上で天文学の地上観測に最適な場所の一つとなっていて、マウナケア山頂にはすでに13の巨大天文台が存在する。その一つが日本の国立天文台のすばる望遠鏡だ。
抗議デモで建設工事が進められない状態が続いてすでに1週間が経つ。無駄なお金と時間が費やされている。かねてから言われていた州知事のリーダーシップ能力の欠如が如実に現れている。建設工事前にちゃんとした根回しがあれば、事態はこんなに悪化しなかっただろう。時間が経てば経つほど反対派を収拾できなくなるのは明らかだ。不必要な混乱を招いている。
願わくは、鉄道建設に今のような熱い反対抗議があったらと思う。ハワイに住む人々の孫の先の代まで影響する鉄道建設の費用は、これから大きな税としてハワイ住民に課せられる。今週届いたワイキキの不動産の固定資産税は昨年より13%も上がっている。ワイキキのホテル料金の値上げがまた始まるだろう。ハワイの物価上昇は止まらない。
ハワイの人たちは現実な生活に結びつく問題にはあまり興味ないようだ。マウナケア神話の反対抗議のパワーを、もっと現実的な問題に目を向けたらと思う。今のままでは重税のため彼たちの孫たちがハワイに住めなくなるかもしれない。抗議デモ参加者の「私たちの海を奪い、農地を奪い、私たちの海岸線を奪った」と言うスローガンがむなしく聞こえる。
*反対派は数から言ったら、ごく一部であり、賛成派のほうが圧倒する。マスコミが反対抗議を大きく取り上げている。鉄道建設に際しては、賛成52、反対48の僅差で建設が決定。
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でもこの天文台の計画は調べれば調べるほど知れば知るほどいい加減な計画だと思います。
中止にして欲しいです。
tigger
がしました