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パールハーバーのフォード島にある太平洋航空博物館に入って初めての展示物は、真珠湾攻撃の象徴であるゼロ戦の展示になっています。展示物の説明には、愛媛県今治市出身の西開地重徳(にしかいち・しげのり)一飛曹(21歳)が真珠湾攻撃の第二次攻撃隊制空隊として、操縦席に乗りこむ姿の再現になっています。

そしてその展示物の向かいには、西開地一飛曹が実際に乗っていた本物のゼロ戦が横たわっています。原型をとどめない無残なゼロ戦の姿です。1941年12月7日、空母「飛龍」から飛び立った西開地一飛曹が乗るゼロ戦が、真珠湾攻撃(カネオヘ基地)で攻撃法を受けニイハウ島の海岸近くに不時着しました。

潜水艦の救援を待ちますが、潜水艦は現れませんでした。日本軍の真珠湾攻撃を遅れて知ったニイハウ島住民は、西開地一飛曹とかくまった住人の日系二世のハラダ・ヨシオ氏と戦いました。西開地氏は殺害され、ハラダ氏は自害するという悲惨な結果となりました。

この映画のような西開地パイロットのニイハウ島での出来事が、実際に映画になって世界に知られる日がやって来ました。昨年からマレーシアで「Enemy Within」の撮影が続けらていましたが、ついに出来上がりました。今日は、ハワイシアターでそのプレミアムショウーがありました。

メジャー映画会社が絡まない低予算の映画であまり期待しませんでしたが、やはり中途半端な製作に少しがっかりしました。ゼロ戦がニイハウ島に不時着した事実に対して、映画はビーチ近くの海に墜落しています。タイトルもNBCテレビの連続ドラマと同じタイトルなのが残念です。ハリウッドのメジャー映画会社が製作していたら、真実味も格段に増したと思うと残念でなりません。

映画が終わってのクレジットロールのBGMの「アロハ・オエ」と尺八による「五木の子守唄」はとてもよかった。メジャーが絡まないだけに、きっと限られた期間で限られた映画館でしか上映されないでしょう。ハワイに住むものとしては少し残念な映画でした。

ニイハウ島事件が映画化される(過去記事)

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