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村上春樹の短編に、カウアイ島のハナレイ湾でサーフィン中にサメに右足を食いちぎられて死んだ息子とその母親の物語「ハナレイ・ベイ」がある。村上春樹はカウアイ島にもオアフ島にも滞在したことがあるそうで、ハワイを題材にした物語がいくつかある。

そのハナレイ湾で、先日1人のサーファーが大きなサメに襲われている。12~15フィート(4m)もあるタイガーシャークが1週間前に3匹も目撃されていた。サメに襲われた男性サーファーは非番の消防士で、近くにいた少年たちに救助されてすぐに病院に運ばれた。サーファーは足を数ヶ所噛まれて出血したが、少年たちの賢明な初期対応のおかげで大事には至らなかったようだ。

カウアイ島ハナレイは昨年春に大きな水害に見舞われた。一日の降水量のアメリカの記録を更新するほどの大雨で、ハナレイ周辺は今も復旧活動が続いている。ハナレイ湾にはワイオリ・ストリームなどいくつもの川から雨水が海に流れ込んでいる。大雨が降ると、サメのエさになりそうな物が川から流れ込んでくる。

サメに襲われる事故はそんな雨が降った後の濁った海水で起こることが多いそうだ。大量の雨が降った後は、雨水が流れ込む湾にはサメが出現して注意が必要だ。サメに襲われる発生事故は、午前11:30から午後3:30の4時間が圧倒的に多い。今回の事故も午後1:45に発生している。

村上春樹がカウアイ島に滞在中にも、きっとこんなサメ事故があったのだろう。ハナレイのビーチの木陰で、ローカルのニュースを聞いてストーリーを膨らませたに違いない。日本では、村上作品を原作に映画が製作され昨年公開されたようだ。サーファーのみなさん、大雨の後のハナレイ湾の午後はサメに注意です。



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