今月ニューヨーク市ブロンクス区で警察車両に乗車していた勤務中の女性警官が窓越しに拳銃で頭部を撃たれて亡くなりました。現場から徒歩で逃走した男は、すぐに追跡されて射殺されています。

アメリカでは昨年、135人の警官が殉職しています。2007年には186人の警官が殉職しています。銃が野放しのアメリカでは銃の犠牲者になる警官が少なくありません。現場の警官は目の前の相手が銃を隠し持っているのではないかと疑心暗鬼になっています。

今月ミネソタ州ミネアポリスで、自宅近くで起きた騒ぎについて警察に通報した女性が、駆けつけた警官に射殺される事件が発生しています。亡くなったのは結婚を控えたオーストラリアの女性でした。疑心暗鬼になっている警官による犠牲は毎年1000以上にもなります。

数年前からアメリカでは、パトロール中の警官にボディカメラを着用させるところが多くなっています。警官による発砲や過剰な暴力に対して苦情や訴訟に対処するためです。警察側の対応に落ち度がなかったことを示す証拠として、このカメラ映像を用いる動きが少しずつ進んでいます。ホノルル警察でも間もなくボディカメラが採用されるようです。

日本の警察庁によれば、少し古い資料になりますが2003年~2006年の警察職員による殉職者数は24人。3年間で400人以上が殉職するアメリカとはケタはずれの別世界です。日本での殉職者は、「暴走車両に轢かれる」「事故処理中に新たな事故に巻き込まれる」などの交通事故による殉職者が多いようです。

アメリカ(ハワイ)では、疑心暗鬼な警官に不審な挙動を見せたら射殺されることを覚悟する必要があります。アメリカの警察も命がけで自己防衛していることを忘れてはいけません。


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