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周りを見回しても変わるものは何もないようなアラワイ運河沿いの静かな日曜日の朝、2日前の大火災が嘘のようにいつものように静まり返っています。風景で唯一変わっているのが、高層コンド「マルコ・ポーロ」にはくっきりと大きな黒い火災跡が残っています。

もくもくと黒い煙を出して燃え盛る衝撃のコンドの火災の映像が世界に流れましたが、世界はすぐにハワイの火災のことなどは忘れてしまうでしょう。ハワイ史上最悪の高層ビル大火災のその後が、地元ハワイでは毎日トップニュースで紹介されています。

大火災の犠牲になった3人が明らかになっています。長く航空業界で働くハワイアン空港の客室マネージャーの54歳の白人男性とその母親(87歳)に2人の愛犬のマルチーズも犠牲になっています。2年前にハワイに引っ越してきた男性は、2週間の本土への休暇から朝帰ってきたばかりの災難です。シャワーを浴びていて異常な煙に驚き飛び出しました。部屋中に充満した煙で年老いた母親が見つからないと電話で兄に伝えたのが最後の会話になってしまいました。

歯科アシスタントを退職後は一人で暮らしをしていた71歳の日系人女性も火災の犠牲者になっています。無くなった3人は26階(2613, 2615)の住民です。火元は26階(2602)のようですが、火災の原因はまだわかっていません。

1971年に建てられた古いマルコポーロには消火スプリンクラーが設置されていませんでした。初期消火が大切と言われますが、スプリンクラーがあればボヤで済んだかもしれないと言われています。スプリンクラーがない消火は困難を極め、消防活動に当たった消防士たちは火の勢いに何度も一時退去しなければなりませんでした。

マルコポーロは2004年にスプリンクラーの設置を一度検討しています。当時一軒あたり$4305(約45万円)の出費がネックになり設置されなかったのが惜しまれます。マルコポーロは4年前に2部屋を焼いた火災を経験しています。ハワイには60年~70年代に建てられた建物がとても多く、消火スプリンクラーのない集合住宅では今回の大火災を真剣に捉えています。


画像は今朝8時過ぎのワイキキにあるロイヤルガーデンホテルからのものです。


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