2011年に公開された映画「ファミリー・ツリー」は、オアフ島とカウアイ島で撮影されたハリウッド映画でした。ハワイファンならば誰もが一度は観ていることでしょう。ストーリーだけでなく、カウアイ島のハナレイ湾などの美しい風景を楽しむことができました。
主人公の弁護士であるジョージ・クルーニは、先祖代々受け継がれてきたカウアイ島にある広大な土地を所有していました。彼が親族の代表として受託者になって、リゾート開発のために土地を売却するかどうかが映画の背景になっていました。土地を売却して巨額の利益を選ばないで、昔から続くハワイの美しい自然を守りました。
現実は映画のように上手くいきません。ガーデン・アイランド(楽園の庭の島)と呼ばれるカウアイ島のノースショアにはアメリカ本土のセレブの別荘が建ち並んでいます。そのセレブの1人Facebook の創設者マーク・ザッカーバーグは2014年に、広大な土地(東京ドーム60個分)を1億ドル(約112億円)で購入しています。
その広大な土地には、いくつかの特別な14の小区画が含まれていました。ハワイ王朝が土地の個人所有を認めた1850年代から再分配された土地に由来するものです。世代が変わるなかで、土地の所有権は文書化されずに子孫たちに分割されてきました。
ザッカーバーグ夫妻は昨年12月、購入した土地に含まれる14の区画の所有者数百人に対して、土地所有権保全訴訟を起こしました。ザッカーバーグの巨額の資金をもとに住民たちに土地の明け渡しを強要するような訴訟は、ハワイでは大きな問題として扱われました。結局、地元住民らの大反対にあって、訴訟を取り下げています。
そのカウアイ島のノースショアのハナレイから遠くない土地で開発問題が起こっています。65エーカー(東京ドーム6個分)の土地に、2階建てのコッテージスタイルのリゾートロッジを25棟(86ユニット)建設するプランが上がっています。当初は120ユニットのバンガローだったのが、86ユニットと34の宅地の開発に訂正されています。ビーチから100フィート(30m)離れて建設しなければならないのを、特例として60フィート(18m)で建設することを認めるようにかけあっています。
お金のためならば何でもする開発者は、ワイキキだけではありません。昔から続くハワイの美しい自然を守ろうとするのは、映画の中の理想の主人公だけでしょう。マーク・ザッカーバーグは自然を独り占めするのでなく、カウアイ島を開発から守り自然を保護するために購入した土地をそのまま州に寄贈するくらいできないものでしょうか。
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