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アメリカのどの小さな町に行っても、必ずあるのがスリフト・ストア。アメリカ文化、アメリカの庶民の生活を知る場所の一つにスリフト・ストア(中古衣料雑貨店)があります。庶民の中古百貨店です。運がよければ、お宝に出会えます。


人がいらなくなった物を引き取り、それに値段を付けてリサイクルして売るという商売ですが、本来は教会や慈善活動団体などが運営しています。英国が発祥の主に世界の英語圏でチャリティ(慈善事業)として広まったのが、スリフトストアです。

ビジネスとして展開している会社として、ハワイには本土の営利会社のサルベーション・アーミー(Salvation Army)、セイバーズ(Savers)やグッドウィル(Good Will)などがあります。今ではオアフ島のセイバーズあたりで、日本からの観光客の姿も見られる時代になりました。

月に何度か、ストア内を巡るのが趣味の一つになっています。私のセラビーであり、ヒーリング(癒し)になっています。セイバーズでは祭日に衣類、アクセサリー、靴にリネン類がすべて提示価格の50%引きなります。Tシャツどれでも99セントなんてセールもあります。

中古衣料品といってもタンスの奥で眠っていたようなまだ袖を通していないような美品があります。時間があれば、そんなお宝を見つける楽しみがあります。運がよければ50%でわずか99セントで珍しいTシャツが見つかります。

こんなものを見つけました。漆工芸品です。籃胎漆器(らんたいしっき)と言って、竹を裂いて薄く削って編んだものに漆(うるし)を塗り重ねた物です。別府の街並みと鶴見岳が彫られた木片が貼り付けられています。『贈』の文字と『別府市長』の名前が彫られています。明らかに、別府市長からの贈答品のようです。

脇屋市長は市長は1975年から87年の3期を勤めた人ですので、少なくとも30年は経っている時代ものです。目立った傷もなく大切に保管されていたようですが、どのような過程で大分県別府市からリサイクルショップまでたどり着いてきたのでしょう。想像するだけで楽しくなります。

以前住んでいたカリフォルニア州サンタバーバラのスリフト・ストアで、姉妹都市の鳥羽市の市長から贈られた同様の贈答品を見つけたことがあります。東京やワイキキの日本の古着屋がアロハシャツなどの仕入れにもやってくるカリヒのセイバーズは庶民の味方です。私のスリフト・ストア巡りはまだ続きます。


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