チャイナタウンのヌナヌ通りの誰もいないバス停に腰かけ雲が流れていくのを待っている。隣にいる愛犬ショコラが「もう、行こうよ!」と言いたげな表情で私を見上げる。時々雨が谷間からの風に流されて落ちてくるバス停で、しばらくその時を待った。
パンチボウルの上空の長い雲が切れて、霞のかかった満月がついに顔を表した。今日は中秋の名月である。私の前を通り過ぎた20代の中国系の女性が足を止めて、アイフォンを取り出した。月に向けてアイフォンをかざしている。
中国では旧暦の8月15日は中秋節です。中秋節は春節(旧正月)と並ぶ大きなイベントになって、中国では休日になっています。この日は、家族や親しい友人が集まり、月を愛でて中秋月餅と呼ばれる菓子を食べる風習があります。
今年は今日が十五夜の中秋節になります。この日は夕方に月が昇り、明け方に沈みます。日本の彼岸の中日の「ぼたもち」と「おはぎ」は、中国の中秋月餅が起源になっています。月餅は、月に見立てた丸い形をしています。フルーツ・ケーキのようにあんや木の実、フルーツが入って、ずっしり重いものです。
中秋節が近づくと、親しい人やお世話になっている人に月餅を贈ります。 ハワイのチャイナタウンのさまざまなお店の店頭には、今月に入って月餅が見られるようになりました。普段野菜やフルーツを販売しているお店にも、雑貨屋さんにも月餅が陳列されています。
マウナケア通りにある人気の中国菓子専門店は9月になって大忙しです。4個入りで26ドル以上する重い月餅の贈答用箱入りセットを5つも、6つも買っていく人がいます。チャイナタウンの月餅は、サンフランシスコや中国からやってくるものがほとんどですが、このお店は自家製です。毎年1万個以上の売り上げがあるそうです。
ショコラに急かされて、バス停を後にした。すぐに月が雲に隠れた。つかの間の月見を楽しんだ。
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