
香港が中国に返還されるずいぶん前のこと、私は仕事でよく香港に行っていました。香港と言えば飲茶の本場ですが、九龍半島の尖沙咀周辺をよく食べ歩いたものでした。少し足を延ばしてローカルな油麻地や旺角は、ローカルが溢れ観光客も少なく興味あるお店が並んでいました。
そんなお店の中で、若い人から年配の人にまで親しまれているお店がありました。店頭には金色の釜があり、釜の中にはカップに入った黒いゼラチン状のものがあります。店内の老若男女が黒いゼリーのようなものを食べています。中にはデート中のカップルの姿もあります。店頭には「亀苓膏(きれいこう:グイリンガオ)」の大きな看板がかかっています。
亀苓膏(亀ゼリー)は清の治皇帝の薬として献上されたのが始まりとされています。考案した漢方医が故郷の広東省に戻り、後に香港に移住したことで、香港と広東省で亀苓膏(亀ゼリー)が盛んに食べられるようになりました。亀苓膏(亀ゼリー)の主な材料は亀の甲羅を干して粉砕した粉末と何種類もの漢方薬です。古くから亀苓膏(亀ゼリー)は解毒と体内の熱気を鎮める作用があり、肌疾患や便秘に効果があると言われて、健康のために定期的に食べる人も少なくありません。
興味本位から香港で食べ始めた亀苓膏(亀ゼリー)ですが、口に広がるちょっとした苦味が忘れられなく、香港を訪れるたびに薬膳デザートとして食べていました。その亀苓膏(亀ゼリー)をチャイナタウンに10日ほど前にオープンしたお店で見つけました。お店は、ダウンタウンのフォートストリートモールの丸亀製麺の場所にあった、スムージー&サンドイッチを販売するお店が移転したものでした。インターナショナルマーケットにもスムージーの店舗を出していました。
チャイナタウンのX-Wayのメニューには、フルーツのスムージーの他にサンドイッチ、巻き寿司、氷物もあります。もちろん私がいただいたのは、今までのお店になかった亀苓膏(亀ゼリー)小豆&アイスクリーム添え($3.45)です。キッチンの奥から聞こえる広東語に苦味のある亀苓膏(亀ゼリー)を口にすると、香港旺角の路地で恐る恐る初めて食べた亀苓膏(亀ゼリー)を思い出しました。
よく冷やされた亀苓膏(亀ゼリー)に甘い小豆とアイスクリームが口の中に広がると、幸せな気分になります。店内にはテーブルにイスも用意され、チャイナタウンで一休みすることもできます。亀苓膏(亀ゼリー)はどうも苦手だと言うも人も、コーヒー($1)ブレイクで立ち寄ることもいいでしょう。店内の片隅で一人でニヤニヤしながら亀苓膏(亀ゼリー)をスプーンで口に運んでいる爺がいたら、それはきっと私でしょう。
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殆どの中国仕事相手先が今週からCNY Holiday の為、今週から来週一杯は静かです。
私も1997の香港返還直前の5月に仕事で香港に行きましたが、ホテル代が急騰で一泊500USDくらい払ったのを記憶しています。でも雑然とした中でも英国統治の影響なのか、香港人は本土中国人と違って、にこやかな顔付きをしていました。
2012の年末に仕事で久し振りに香港に妻が一度も香港は訪れた事がないので一緒に行きましたが,昔は美味しかった香港の中国料理が全く異なる味に変わって居りガッカリでした。街も本土からの中国人居住者が増えて香港人スマイルの人達と違って異様な感じがしました。もう行かないと思います。
tiggerさん宅近くのRubyのヘレン達も香港出身でした。
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