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すでに過去のものになったダウンタウン&チャイナタウンの人気レストラン「インディゴ(INDIGO)」。私には思い入れのある場所で、今回の閉店は自分の一部を失くしたようで言葉がありません。

2001年11月に今住んでいるコンドに出会いました。ハワイの不動産市況は底を付けて、回復の兆しを見せていました。それでも市場に相場より安い物件が出ても、なかなか買い手が見つからないようでした。高層階で海の見えるユニットが一度で気に入りました。購入する意思を示すオファーを出しましたが、一足遅くてすでに買い手の付いたユニットでした。相場よりかなり低いオファーが原因だったのかもしれません。

カリフォルニアに帰る朝、不動産のエリックから電話がありました。買い手がキャンセルを出して、売り手が私のかなり低い指値を承諾したのです。食器類までそのまま残る、今すぐに住める状態の家具付きです。売り手には許された時間がなく、すぐにでも処分したかったのでしょう。買い手としては、理想的な価値ある安い買い物でした。

世話になった不動産のエリックが契約終了後に、お祝いのディナーに連れて行ってくれたのが「インディゴ」でした。「インディゴ」は言わば、私たちのホノルルでの生活での記念すべきスタート地点でした。その記念の存在が、突然姿を消したのです。

今年3月にレストランの2階でボヤがありました。損害額は10万ドル(約1000万円)で、外からは想像もできない酷いボヤだったようです。以前のように営業を開始するまでに3ヶ月もかかりました。7月にオープンしたものの、売り上げは以前の半分にもなりません。長い休業をきっかけにメニューを大幅に変えたのも、固定客にはあまり人気がなかったようです。

この10年余りにはファースト・フライデーなどのイベントも始まり、「インディゴ」はレストラン部門だけなく、ナイトクラブ部門にもホノルルの人たちで賑わいました。今回の閉店はボヤがきっかけですが、実際は問題はまだ他にもあるようです。レストランの閉店には、ある程度の事前の閉店予告があるものです。「インディゴ」の閉店は、晴天の霹靂(へきれき)でした。

25人の従業員も突然の閉店に驚いています。予期された閉店ならば、1ヶ月前に新しくシェフが採用されることもなかったでしょう。税金の支払いが遅れ、リッカー許可も取り消しになったことからも経営状態は、この数年よくなかったのでしょう。昨年に何度か半額食事券がネット販売されたのは、必死に顧客を惹きつけようとしていたのでしょう。

ヌアヌ通り入り口にあった看板はすでに取り去られ、人気(ひとけ)のない店舗には「インディゴ」の魂が見えません。19年営業を続けたホノルルの代表的なレストランの灯が消えて、とても寂しい気持ちでいっぱいです。


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