20130813 007
明日28日は黒人指導者、故キング牧師が「人種差別撤廃」を訴えたワシントン大行進から50年目を迎えます。アメリカのメディアは今月に入って、そのニュースを連日のように伝えています。キング牧師の I Have a Dream. で始まるスピーチは歴史に残る偉大なスピーチになりました。

アメリカでは人種差別問題の絡んだ事件や裁判が相次いでいます。 フロリダ州で昨年2月、黒人少年(17才)がヒスパニック系白人の自警団の男に不審視され、もみ合いの末に撃たれて死亡した事件がありました。先月、殺人罪に問われた男に無罪の評決が下されました。無罪評決は人種差別をするものだと抗議するデモがアメリカ各地で起きました。

ニューヨーク市のブロンクスでも昨年2月、麻薬取り締まり中の白人警官に令状なしで祖母と暮らす丸腰の黒人少年(18才)が、自宅で射殺される事件がありました。少年が腰に手をやった好意が銃の所持と間違って判断した警官に射殺されたのです。少年の自宅トイレではマリファナが見つかり、少年は証拠隠滅のためトイレに麻薬を捨てただろうと推測されただけです。

ブロンクスの大陪審は今月、少年を射殺した警官に対する不起訴を決めました。警官は無罪です。黒人やヒスパニック系というだけで不審者にされることがあるのです。警察などが人種的偏見に基づいて不審者を特定する「レイシャル・プロファイリング」があることは否定できません。

今月4日未明、ニューヨーク市ブロンクスで路上で銃を発砲したとみられる少年(14才)が警官に射殺されました。少年は銃を捨てるよう命じた警官に従わなかったためです。 「少年が白人だったら射殺されなかっただろう」、警察に不信感を持っていつも言われることです。

ハワイでは、マクドナルド射殺事件の公判が先月から続いていました。2011年11月、エイペック(アジア太平洋経済協力首脳会議)の特殊警備官D(29才)がローカルの男性E(23才)を射殺した事件の公判は、陪審員全員一致の評決にいたらない無効審理(未決定裁判)として1年後に延期されました。陪審員12人の評決は8人が正当防衛の無実の判断をしています。

アメリカの警察は法の番人として絶対的な権限を持っています。反抗するどころか、怪しい仕草だけでも命を失うことになります。

50年前の1963年8月28日に「人種差別撤廃」を夢見た故キング牧師は、この2013年の世界を見てどう思うでしょう。50年前には想像もできない黒人大統領の実現に驚くことでしょう。でも、白人と黒人の間の経済的格差は50年前とほぼ同じ事実があります。まだまだ問題の多いこの社会、さまざまな差別問題は人間が存在する限りなくなることはないでしょう。


*アロハストリートのハワイブログランキングに参加しています。
クリック応援よろしくお願いします。マハロ

*アメリカ合衆国の人気ブログランキングにも参加しました。
是非こちらもクリックしてみてください。

アメリカ合衆国(海外生活・情報) ブログランキングへ

kako-w8Q9c2BoY2LlxdlY













kako-KPcwbNuXwF2b4Gui


line-52