ついにホノルル高速鉄道輸送機構(HART)のトップが辞任しました。鉄道建設に伴う訴訟問題や受注の延滞などにより、システムの完成時期が大幅にずれ込むことが決定的になっています。鉄道建設が迷走しています。
鉄道建設はすべては見切り発車で、未だに100%の完成は確証されていません。毎年12~13%の建設費の高騰に最終建設費が計算できない状態になっています。決定的な巨額の予算不足だけが明らかです。
大幅にずれ込むどころか全線の開通さえも危ぶまれています。全長20マイル(32km)を10マイルのカポレイーアロハスタジアム間の部分開通だけで終わる可能性も出てきました。狭いカリヒ通り上の電柱が8kmに渡って高架建設に邪魔になるのにまったく対策がされていません。今になってその検討をしているのには驚きます。
ここににきて、責任処を長のトップの首を切ることによって、市長などは責任逃れをしています。関係者がぞくぞくホノルル高速鉄道輸送機構のいい加減さを指摘しています。明確な予算も計画もなく始めた鉄道建設は冗談だと言う人まで出てきました。
駅の用地の買収、駅周辺の開発などまだまだこれから解決しなければならない問題が山積みです。鉄道は施設の建設や維持に莫大な経費がかかります。採算ラインが高く、ある程度以上の旅客がないと経営が成り立ちません。
わずか人口90万人のオアフ島で鉄道経営はやって行けるのでしょうか?人口密度はオアフ島が567人/km2 、東京23区は13500人/km2です。ホノルル市の鉄道は一人あたりに占める建設費用が全米の中でも飛びぬけて高くなるのが確実になっています。
ホノルルが1人当たり$4049以上、2位のカリフォルニア州サンノゼが$732、3位がコロラド州デンバー$345、4位がカリフォルニア州サンディエゴ$327、5位がマサチューセッツ州ケンブリッジ$275となっています。オアフ島の鉄道建設はケタが違います。
政治家と実業家たちの一部の人の懐が潤うための鉄道建設だと言う人もいます。アメリカ全土でニューヨーク州に次ぐ高い税負担を強いられているハワイ州民にとって、鉄道建設によってさらなる税負担が必要になることは確かです。
秋の大統領選と同じくして実施される市長選がまた1つの節目になりそうです。鉄道推進派の現市長が落選すれば、また建設プランが大幅に変更される可能性も出てきます。交通渋滞の解消を大義名分に始まった迷走する鉄道建設のこれからが気になります。
*アロハストリートのハワイブログランキングに参加しています。
クリック応援よろしくお願いします。マハロ
*アメリカ合衆国の人気ブログランキングにも参加しました。
是非こちらもクリックしてください。
アメリカ合衆国(海外生活・情報) ブログランキングへ