私の妻を知ってから、私が知った画家に20世紀のアメリカを代表する女性画家ジョージア・オキーフがいます。画面いっぱいに拡大した花の絵が描かれた作品が有名ですが、我家にも彼女の作品の大きなポスターが何点か部屋を飾っています。
7月から1月12日までの半年、ホノルル美術館でジョージア・オキーフの特別展示が開催されています。展示にあたり地元の新聞やテレビで紹介があったものの、実際に足を運んで彼女の作品を見るとまた新たな印象を抱くものです。
ジョージア・オキーフにハワイとの繋がりがあることを、今回の特別展示の新聞紹介で初めて知りました。太平洋戦争が始まる前年1939年に、ドール・パイナップルジュースの広告会社の仕事でハワイにやってきます。花と風景画を何点も描きました。
豊かな色彩で描かれた彼女の絵画は、時に官能的で一目で彼女の作品とわかります。ハワイの熱帯植物は彼女が描く対象物には最適です。ドール・パイナップルジュースの広告でも使用された「ヘリコニア」の実物作品を目にすると、70年以上の時間を越えて感動が伝わります。
ドール・パイナップルジュースの広告には、この他に小さなパイナップルが実をつけた作品がありますが、面白い逸話があります。ジョージア・オキーフ彼女自身は、夫の愛人問題で傷いた心でハワイにやってきました。条件は、3ヶ月ハワイに滞在してパイナップルの絵を描くことです。
彼女は、ひたすらハワイの花とハワイの自然を描きます。夫の愛人問題から疲れたジョージアには、ハワイでの生活は癒しの時間だったに違いありません。ドール・パイナップルからの依頼を無視して、彼女は一枚ものパイナップルの作品を描きませんでした。どこかに、愛人生活を続ける夫に対する怒りがあったのかもしれません。
広告会社からの強い要望で、ハワイから帰ってきて描いたのが「ヘリコニア」と「小さなパイナップルの実」でした。この2作品が広告に採用されました。ハワイで描いた作品ではありませんでした。
ホノルル美術館には、世界的に有名な画家モネ、セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャン、モリディアーニなどの作品が展示されています。また歌川広重などの浮世絵コレクションは世界一だといわれています。
ホノルル美術館の中庭に咲く蓮の花を熱心にスケッチしている若い女性がいました。彼女の作品は、いつかたくさんの人を感動させるのかもしれません。わずか10ドルで世界の名画が観賞できるホノルル美術館で過ごすハワイの時間も悪くないでしょう。
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