私の趣味の一つに、スリフト・ストアをのぞく事があります。カイルアに行くと必ずというように立ち寄るスリフト・ストア。いつも面白いものがあるとは限りませんが、時々面白いものに出会えるので止められません。
ガラス・食器用品コーナーには、以前、そう10年近く前までは、ファイヤー・キングやパイレックスのカップなどが25セントで見つけられました。でも、もうそんな掘り出し物には出会えることもありません。ネット・オークションが始まって、そんな製品が高額で取引されているのを知った人たちが業者さながら大人買いしてマーケットは淘汰されていきました。私も昔から、コツコツ集めた1ドル以下のカップなどをオークションで処分したことがありますが、面白いように買い手が値段を上げてくれました。今はどうなのでしょう?
カイルアで食器を見ていると、若い白人の女性が私の妻に話しかけてきました。
「ワイングラスを探しているけれど、知識がないので一緒に見てくれませんか?」
女性は、20代中ごろの素朴な感じのいい人でした。話す英語もしっかりしています。
「主人とディナーでワインを飲んで祝いたいんです」
女性の手には、どこにでも売っていそうな安物のワイングラスが2つ。1つは口が小さくチップしています。
「誕生日を祝うディナーなら、外食でもいいでしょうに・・・」
「実は、主人は軍人で、間もなく戦場から無事帰国するので、私が料理をして2人だけでお祝いをしたいのです」
「国のために命を危険にさらし、無事帰国するご主人なら、それは特別でしょう」
私たちは、若いけなげな女性の希望に添えるように数あるワイングラスを吟味しました。探せばあるものです。私は、ボヘミアグラスのようにダイヤモンド彫りの細工が施されている1対のワイングラスを見つけました。彼女自身が見つけたグラスとは大違いです。同じ値段でも高級感あふれる、実際高級ワイングラスです。これならば、彼女の気持のこもった手料理にも花が添えられるものです。彼女は喜んでそのグラスを手にレジに並びました。
そして、まだラベルの付いているこちらは正真正銘のチェコ製のボヘミアグラスの一輪挿しを見つけました。未使用で2ドル。それなりのお店に行けば、最低でもその10倍から20倍の価格のブランド商品です。私たちは、その一輪挿しを購入して彼女にプゼントしました。
私たちが選んであげたワイングラスを傾け、ダイニングで会話が弾む2人の姿が目に浮かびます。テーブルの一輪挿しには、どんな花が生けられているのでしょう。
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