ハワイのオアフ島には、日本でおなじみの100円ショップ「ダイソー」が3店舗進出している。生活雑貨が手軽に揃う現地在住者の強い味方だが、その店頭価格に目を向けると、現在のハワイと日本の圧倒的な物価差をまざまざと見せつけられる。為替レートを1ドル156円として換算してみると、そこには驚くべき数字の開きが存在している。
日本ではわずか100円(税込110円)で販売されている商品が、ここハワイのダイソーでは2.25ドルの値がついている。日本円に直すと約351円となり、単純に計算しても日本の3.5倍以上という高値である。輸送コストや現地の高い人件費が上乗せされているとはいえ、かつて「100円」だったはずのアイテムがこれほどの高級品へと化す現実に、海外のインフレの凄まじさを実感せざるを得ない。
日本へ一時帰国した際、同業種である100円ショップ「キャンドゥ」に立ち寄って買い物をした。レジでの支払いの際、手元のドル建てカードの明細を確認すると、100円の商品ひとつに対する請求額はわずか75セントだった。ハワイの物価感覚に慣れた身からすれば、実質1ドルにも満たない破格の安さであり、海外に住む人々がこぞって「物価の安い日本」を旅行先に選び、爆買いを楽しんでいる理由が心から腑に落ちた瞬間だった。
しかし、このあまりの安さは、一人の日本人として素直に喜べるものばかりではない。世界基準から取り残され、高品質な商品やサービスがまるで「安売り」されているかのような日本の現状を目の当たりにすると、胸の奥にどこか複雑な感情が湧き上がってくる。便利さの恩恵を受けつつも、かつての経済大国の姿と現在の歪んだ物価差の狭間で、何とも言えない切なさを覚えるのである。
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