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遅ればせながら、昨年日本でヒットした映画『国宝』をハワイシアターで観てきた。日本映画を劇場で観るのは何十年ぶりだろう。ベストセラー本の映画化で、日本では記録的な観客動員数を記録したそうだが、アメリカ国内ではどうだっただろうか?

アメリカの主要紙・映画メディアのレビューもおおむね肯定的だ。ただ限られた劇場数での公開で、アートシアター向け作品としては悪くない成績だったと見なされている。

劇場に足を運ぶのは日本文化に興味がある人たちに限定されるので、興行成績は全体としては「ヒットではないが、アート系としては健闘というレベルだ。日本文化や歌舞伎に不慣れな人には文化的背景が伝わりにくいという指摘がある。それでも物語や演技、ビジュアルで高く評価されている。

京都でも撮影があった20年前の日本人芸者のハリウッド映画『SAYURI(原題 Memoirs of a Geisha)』を思い出した。これにも渡辺謙などの日本人の役者が多数出演して、世界で公開され話題となった。『国宝』を東宝ではなく、ハリウッドが制作したらどんな作品ができただろう。

物語のテーマである伝統、継承、孤独と救いを映像で限られた時間で見せるのは簡単ではない。後半の30分は短くできた作品だと思う。 老年期描写を語りすぎないで、観客に想像させる余地を広く残す終幕にすると、映画全体の印象はもっと余白のある芸術映画になったはずだ。

(ハワイシアターのこの日の興行は2割弱の客入り。料金$25.5)

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