アメリカの典型的な葬儀といえば、厳粛な中で執り行われるオルガン演奏と主の祈りを捧げる葬儀の後、霊柩車に続いてお墓まで行き埋葬されるのを見守るのが一般的だ。アメリカの葬儀社のディレクターによると、この数年で葬儀業界も大きく変化しているようだ。
葬儀サービスの収益が年々減少している。ガソリン代、防腐剤代、人件費などが高騰している中、依頼者の要求に応えるために葬儀業者は革新を迫られている。近年、アメリカで主流だった土葬が減少して火葬率が急上昇している。
遺族が火葬を選択した場合、葬儀社の収益は大幅に減少するそうだ。通夜や葬儀サービスを含まない火葬の平均費用は2,750ドルで、棺、通夜、儀式、埋葬を含む従来のパッケージ費用8,300ドルの約3分の1となる。火葬ならば、遺体から血液を抜き防腐剤を注入する必要もない。
火葬が増えているのは経済的な理由だけでなく、人々の宗教心が薄れて儀式化された葬儀を嫌う傾向が強まっていることなど、さまざまな理由があるだろう。サウスカロライナ州の比較的伝統と宗教色が強い地域で140年以上にわたり経営している葬儀社によると、火葬を選択する顧客の割合は10年前の5倍にも増加しているそうだ。
日本はほぼ100%火葬だが、アメリカはまだまだ土葬が少なくない。しかし、この数年でアメリカも土葬から火葬に急速に変化しているようだ。ちなみにハワイ州の火葬率は70%以上で最も火葬が多い州の一つとなっている。
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