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昨年7月に一部開通を始めたものの、1年以上経ってもほとんど乗客が乗っていないホノルル鉄道(スカイライン)を見るにつけ情けなくなる。乗客数は4両編成の1回の運行でおよそ19人が乗車した。1車両では5人以下となる。700人が乗車できる4車両に19人とはさみしい限りだ。

スカイラインの開業1年の運営費は$85ミリオン(約136億円)に対して運賃収入は、わずか$617,441(9,800万円)と予想通りの大赤字経営だ。運営費に対する収入の割合は1%にも満たない0.7%となる。

赤字は税金で補うことになり、ハワイ住民だけでなく観光客にも負担が強いられることになるのがスカイラインの現実である。市交通局が昨日発表したのが、来年からの市バス、鉄道運賃の値上げが検討されていることだ。ほとんど利用客のいない鉄道運営の赤字補填には運賃の値上げが必要なのだろう。

現在の$3.25 が25セント値上げされ$3.50 となる。さまざまな物価が上がる中、役人たちは25セントの値上げは当然という意識があるのかもしれない。当局のトップは、期間を短くして値上げ幅を小さくしてこれから何度も値上げすることを示唆している。料金が$4 になるのも時間がかからないだろう。

来年2025年末には一部開通がアロハスタジアムからカリヒのバスターミナルまで延長されることになっている。市はそれまでに料金を上げておきたいのだろう。値上げによって、バス路線の見直しもされることになる。バスを利用している老人は、バス路線が変わると買い物ができなくなると不安を訴える。庶民のための公共交通機関が、役人や政治家たちの利権に利用されているのが残念だ。


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