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ワイキキのホテル街のカラカウア通りを抜け海沿いに真っ直ぐにダイヤモンドヘッドをめがけて走ると、噴水のあるロータリーがある。以前は水が出ていたが、最近は節水なのか水のない空噴水のままだ。この噴水には悲しい物語がある。


現在の噴水は1966年のものだが、初めてこのカピオラニ公園に噴水が設置されたのは1919年3月16日だ。日本とハワイは明治天皇時代から友好的な強い繋がりがあり、大正天皇の戴冠式を記念して日本がハワイに送ったものだ。

デザインは東京にある日比谷公園の鶴の噴水に似せた物で、天皇らしく鳳凰(フェニックス)が鶴に代わっている立派な噴水だった。当時のハワイには噴水はあったものの、こんな本格的な噴水は初めてであった。

1941年12月7日の日本帝国海軍による真珠湾攻撃によって、日本の象徴である天皇からの贈り物であるこの鳳凰の噴水が「日本帝国主義のシンボル」として民衆の非難の的となる。ホノルル市は1943年に貴重な噴水像を撤去した。

人間は愚かな生き物で、戦争で多くの物を失ってきた。そして今も戦争は続き、多くの尊い命と貴重な建造物などが失われている。


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