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先日から始めた「ホノルル今と昔」、思いのほか好評だったようなので続けていきたいと思う。この数年のホノルルの変化は想像に絶する。今日紹介するダウンタウンのフォートストリートは、かつてハワイ一の繁華街だったと誰が想像できるだろう?

人がまだ船旅をする時代、ダウンタウンのフォート・ストリートはアロハタワーからまっすぐに伸びる一本道で、ホノルル港からの溢れる観光客とダウンタウンで働く人たちで賑わっていた。フォート・ストリートの沿道にはデパート、銀行、ホテルや商業施設が並び車が行き来するハワイを代表する銀座街だった。

戦前は本土や海外から船でやってきた人たちの多くはダウンタウンに宿を取った。ダウンタウンのホテルストリートの名前は、ホテル街だったことに由来する。日本から1週間以上をかけてやって来た移民たちはまずはダウンタウンのホテルや旅館に泊まったのだ。

戦後人の旅が船から飛行機に代わって、ダウンタウンは大きく代わっていくことになる。ホノルル港に近いダウンタウンの多くのホテルは廃業しビジネスビルに変化していった。ホノルルには戦前の昔のその当時の名残を残す古い建物がまだ残っている。

ダウンタウンのフォート・ストリートは、1968年に車両が通れないように歩行者専用道路のモールとなった。それ以来、車両はこの通りを走れなくなっている。この通りに車やトロリー電車が走っていたことが嘘のようだ。上の写真に今も存在する建物を見ることができる。

112年前の1912年5月フォートストリートにオープンしたのが、4階建て64部屋のブレイズデル・ホテルだ。写真中央のクリーム色のビルである。当時の一泊の料金はわずか1ドル。ワイキキのロイヤルハワイアン・ホテルが1927年の開業だから、ビンクパレスよりも早い開業だ。

1922年に建築されたハワイシアターやセントラルユニオン教会を設計した同じ建築家によるデザインで、歴史的な価値のある建物で現在も使用されている。かつてホテルだったことがわかる古いネオン看板は、劣化が激しく残念にも今年取り外されてしまった。

ほぼ同じ場所から撮ってみた今日の風景から、戦前の賑わいを想像できるだろうか?今のダウンタウンは寂れ、ウィークデーの昼間と言うのに人の姿は少ない。街全体に人を引き寄せる物がない。ホームレスたちの姿が目立つ。この100年以上の期間で、今が一番人がいなく寂れているのがダウンタウンだろう。

 
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