ワイキキの中心カラカウア通りの一等地のビーチ・コマー・ホテルの2階に、レストラン 「Jimmy Buffett's at the BEACHCOMBER 」があった。もう10年以上も前のことだ。チーズケーキ・ファクトリーの向いだ。 名前の通りジミー・バフェットのレストランだった。
一般のアメリカ人ならば、ほとんど誰もが知っているシンガーソングライターで、歌だけではなく、ベストセラー作家、そして実業家としても有名だった。レストランでは自社製ビール「ランド・シャーク・ラガー 」も販売して、フロリダを本拠地とするマイアミ・ドルフィンとフロリダ・マーリンズのホームスタジアムが、ランド・シャーク・スタジアムと呼ばれた時代もあった。
レストランは、1985年にフロリダのキーウエストで1号店を開店して、メキシコ、カリブ海沿岸の国を含め10店以上のレストランをリゾート地で開店していた。リゾート地でリラックスできるレストランのコンセプトは、まさに彼のくつろぐライフ・スタイルからきていた。
ワイキキにオープンしたのが2009年7月で、店内にはステージもあり、連日ライブがあって人気のレストランだった。お店自体がアメリカ人向けに作られていたので、店内には日本人の姿は少なかったような気がする。
1階がレストランのTシャツなどのグッズを販売するお店「マルガリータ・ビル」になっていた。何枚かのTシャツを買った覚えがある。店の名前は、ジミー・バフェットの1977年の大ヒット曲 「Margaritaville 」からきたものだ。今もラジオから流れてくる陽気なメロディーのスタンダードとなっている。
経済の厳しい時にオープンしたこのレストランは、3年ほど営業していただろうか?その頃は、ジミー・バフェットはよくワイキキにもやって来た。ワイキキシェルで何度かコンサートも開催され、一度コンサートに足を運んだことがある。彼らしい陽気なコンサートだった。ハワイ・ファイブ・オーにも特別出演している。
アメリカのメディアが一斉に彼の死を伝えている。家族と友人やペット犬に見送られ旅立ったそうだ。これからも、ビーチ・コマー・ホテル前を通るたびにレストランとコンサートを思い出すだろう。楽しい時間をありがとう、ジミー!